駅(STATION)は倉本聰脚本の映画⁈ 高倉健主演で北海道が舞台?

脚本家の倉本聰さんが91歳で亡くなられました。昭和41年生まれの私たち世代にとって人として心の奥行きや幸福の意味を、作品を通して教えてくれた先生のような存在。私が16歳の時に自分のお金で観た初めての映画が『駅(STATION)』だった事を思い出しました。倉本聰さんが生み出した名作の情報を集めてみましたので、最後まで読んでくださいね。

駅(STATION)を倉本聰が書いた理由は

倉本聰さんが『駅(STATION)』の脚本を書いたのは、高倉健さんへ誕生日プレゼントとして渡したかったからです。

高倉健さんが唯一出演した連続ドラマ『あにき』(TBS)や映画『冬の華』の脚本を担当した倉本聰さん。

高倉健さんと親しくなり、あの不器用でも温かい人柄にほれ込んだのでしょう。

『駅舎』というタイトルのシナリオをプレゼントされた高倉健さんは、日々忙しくされている倉本聰さんが自分のような者に、自分のためだけに時間を割いて書いてくれた事に本当に感激されたらしいです。

高倉健さん自らが映画会社東宝の当時の社長に直談判し、映画化の決定となります。

倉本聰さんは『駅舎』をさらにリライトして『駅(STATION)』の脚本を完成させますが450頁にもおよび、映画なら4時間となるようなものとなったそうです。

脚本をいじらせない事で有名だった倉本聰さんですが、製作スタッフと模索しながら『駅(STATION)』の映画が完成したのです。

高倉健さんへの思いをしたためた”ラブレター”が日本国中を感動の嵐にした倉本聰さんの作品。

言葉では説明のできない日本人の琴線に触れる映画になったのはご存知の通りですね。

 

 

駅(STATION)は倉本聰脚本、高倉健主演、北海道が舞台

駅(STATION)は受賞ラッシュ

映画『駅(STATION)』は1981年(昭和56)に公開され、その後テレビでも何度も放送されました。

この作品の受賞歴を紹介しておきましょう。

第5回日本アカデミー賞

●最優秀作品賞

●最優秀脚本賞:倉本聰

●最優秀主演男優賞:高倉健

●最優秀音楽賞:宇崎竜童

第5回キネマ旬報ベスト・テン

●日本映画ベストテン第4位

●脚本賞:倉本聰

●主演女優賞:倍賞千恵子

●読者選出日本映画監督賞:降旗康男

第36回毎日映画コンクール

●女優演技賞:倍賞千恵子

●脚本賞:倉本聰

●撮影賞:木村大作

●音楽賞:宇崎竜童

駅(STATION)は北海道が舞台の人間ドラマ

主演の高倉健さんを始め、倍賞千恵子さん、いしだあゆみさん、烏丸せつこさん、田中邦衛さんなど昭和の演劇界を席巻した役者が勢ぞろいの映画ですが、舞台が北海道というのも倉本聰さんの物語の意味深い主旨です。

不器用な刑事が宿命の3人の女とそれぞれ心と心を寄せ合い、北海道の駅を舞台に繰り広げられるヒューマンドラマ。

雪深い大晦日に紅白歌合戦の音が聞こえる居酒屋で、高倉健さんと倍賞千恵子さんが恋に落ちていくシーンに八代亜紀『舟歌』が叙情的に表現しているところが何とも倉本聰イズムです。

映画『駅(STATION)』は北海道の冬の厳しさと過酷な生活環境が作り出した哀しみとやさしさがとうとうと伝わってきます。

言葉では結論の出ないまどろっこしさは昭和の脚本家の表現の上手さではないでしょうか。

私は15歳の時、高倉健さんが好きで映画館で『駅(STATION)』を観ました。

きっと大人の心情なんてほとんどわかっていなかったことでしょう。

長い年月を経て、今改めてこの作品を観て今の自分に問いかけてみたくなりました。

 

駅(STATION)の他、倉本聰脚本の名作は

映画『駅(STATION)』もそうですが、作品に器用される役者さんは倉本聰さんがキャスティングすることが多いそうです。

それもそのはず、その役者をイメージして脚本を書くという逆パターンのようです。

しかも、脚本に限らず、撮影に関しても指示を書き加える事も多かったので、周りのスタッフとの揉め事も多かったでしょうね。

ドラマ『前略おふくろ様』では言葉の重い萩原健一さんが、母親へ送る手紙の中で自分の本音を語るという面白い手法です。

倉本聰さんの代表作のドラマ『北の国から』は田中邦衛さんの個性で物語の大半のイメージづくりができていました。

表情の一つひとつや台詞の言い回しを役者に求めるばかりでなく、自分自身が生み出す台詞の一語にまで妥協を許さない人だったのではないでしょうか。

『北の国から』が好きすぎて、若い頃に観光で行った北海道富良野の町。

黒板五郎が建てた家を見学し、山仕事の道具や手作りの生活用品がいっぱいで、心がほっこりする体験でした。

昭和の貧しい時代を生き抜いた大好きな脚本家がまた一人、天国へ行ってしまいました。

これからも多くの作品と共に、倉本聰さんの綴った思いが私たちの心の中で生き続けていくことでしょう。

 

最後まで読んでいただきありがとうございました。

昭和を懐かしむ思いと倉本聰さんの作品がリンクして、また続けて観ていきたいと思いました。

追悼番組やってほしいなぁ…。

 

 

 

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